部活指導研究協会通信

日々、生徒と真剣に向かい合う部活関係者に送ります。部活動が果たすことの出来る役割を最大限に発揮させるための活動を行っています。

なぜ部活動地域展開が必要なのか。--働き方改革、少子化とは別の視点から--

昨日7/16に自治体・教育委員会向けのセミナーを開催しました。
大きなテーマは「なぜ部活動地域展開が必要なのか」
私もパネラーとして登壇し、主張は以下の通り。


■ 公務員(教員)の給料の原則
公務員の給与は、税金から支出されるものであり、それは法律に基づいて支給されている。
公立学校教員の給料は、学習指導要領に基づく業務への対価である。
■ 部活動の位置づけ
学習指導要領では、部活動は「教育課程外」(掃除指導などと同様)とされている。
教科活動でも、特別活動でもないため、教員の給与体系に組み込みにくい。
■ なぜ教育課程外なのか
部活動は「自主的・自発的」な活動とされており、しなければならないという規定は理念と矛盾する。
■ 給与体系への組み込みには
部活動を教員の職務として正当に扱うには、学習指導要領上で「教育課程」に位置づける必要がある。しかし、1970年代に「必修クラブ」という位置づけで、失敗した経緯がある。
■ 現行制度での報酬支払いの困難さ
実は、教職調整額(給特法に基づく残業代の代替)も、部活動には適用されない。
些少の手当て以外は、給与として支払うには制度的困難があり、現状は外部団体による報酬が現実的。その報酬を国や地方自治体が補助するかたちを目指すしかない。
■ なぜ部活動地域展開が必要か
学校主体で運営を続けると、教員に無報酬での指導を未来永劫強いることになる。現状では、部活動指導研修の義務化も制度上できない。
■ だからこそ
部活動を地域に展開し、公立学校とは別団体が主体となる仕組みが必要。
教育委員会は支援機関として関与し、持続可能かつ良質な部活動運営を目指すべき。
▼まとめ
教員が無報酬で部活動を担い続けざるを得ない現状は、持続困難で、制度上も限界がある。地域展開によって、適正な運営と報酬、指導者研修の義務化を可能にし、持続可能な部活動を実現する必要がある。


※私立学校の場合は、労働基準法を遵守し、ある程度学習指導要領、各種ガイドラインを尊重した指導であれば、学校主体の部活動でも持続可能。