部活指導研究協会通信

日々、生徒と真剣に向かい合う部活関係者に送ります。部活動が果たすことの出来る役割を最大限に発揮させるための活動を行っています。

朝日新聞:暴言繰り返すコーチ「力関係は顧問の上」 部活指導者の体罰どう防ぐ

2023.0319朝日新聞

3月19日朝日新聞朝刊の社会面に本協会代表中屋のインタビュ記事が掲載されました。
・暴言繰り返すコーチ「力関係は顧問の上」 部活指導者の体罰どう防ぐ
https://www.asahi.com/articles/ASR3K64Z8R27UTIL00B.html
(朝日新聞)

体罰暴力は、安易な指導法の選択の結果で、これは体罰暴力以外の効果的な指導法を指導者が知ることで解決するはずという主旨の話をしています。

高圧的な指導をしてきた方々の話を聞くと、その手法を選んだ明確な理由はなく、単に反射的にとか、「そういうものだと思っていた」とか、科学的な根拠はなく、生徒に対し高圧的な対応をして来た方がほとんどで、「勝たせたい!」という思いを感情に任せて指導してきたというのが、実態のようです。

その背景には、勤務評価など自身のキャリアアップを意識してなどの要素も少なからずあると思いますが、多くの方は、生徒思いで、指導面で真面目であるにも拘わらず、なぜか暴言や体罰を指導の手法として選んでしまったという感じがします。

やはり、「高圧的な指導」より、「生徒を理解する指導」の方が効果があるという現実を「実感として知る」ことがポイントになるのではと考えています。つまり、恫喝、制裁、強制で伝える方法以外で、厳しさを伝える術を知らないことが大きな問題で、更に恫喝、制裁、強制を否定する各種の通達への理解がどうしても「建前の域」を脱しきれないところに問題があるのではと考えています。

この問題の解決するためには、今まで指導者として常識と思われてきたことの否定を含め、いかに体罰暴力による指導が、無益で非効率な方法かを現場レベルの実践報告やデータを提示して、認識を新たにしてもらう啓蒙を施していくしかないと思っています。そして、指導者も、生徒も、共に目的を達成できる指導法を学ぶ機会を増やすことが、部活指導者の体罰を防ぐ唯一の方法と確信しています。

基本的に部活研の研修会には「知ることによって、人は変わる」というコンセプトがベースにあります。これからも部活動指導者の方々の成長を後押しできるような研修会を企画していきます。ご参加を心よりお待ちしております。