部活指導研究協会通信

日々、生徒と真剣に向かい合う部活関係者に送ります。部活動が果たすことの出来る役割を最大限に発揮させるための活動を行っています。

運動部活動の地域移行は国民的議論を経る必要性があるのではないか!

〇国民的議論を経る必要性
部活動の地域移行の政策は動き始めています。6月10日にスポーツ庁長官へ提出された運動部活動の地域移行に関する検討会議でまとめられた提言の概要が公開されました。

 

検討会議の委員名簿を見ると、学校関係者の割合が少ないかなという印象でした。中体連の副会長、中学校長会の役員の方は、教職経験があることは想像出来たのですが、もしかしたら元々は教員だったという方々もいらしゃるのかも知れませんが、他の委員は、大学、競技団体、行政の関係者のようにお見受けしました。教職経験の有無については、実際のところはわかりません。

 

もちろん、学校外の関係者の意見に対する傾聴は必要ですが、実際には、多くの部分に教員が関り、当事者になることを考えると疑問点が残ります。

 

私の元同僚の話を聞いても、昨今の部活動制度の変化について、他人事のように眺めているように思えてなりません。この議論を、なぜもっと広く学校現場で深める試みがないのか。教員、生徒、そして保護者を巻き込んだ議論の場を設定して、国民的議論を経たうえで制度改革を進めないと、結局、当事者との意識の乖離で表面的、形式的な改革になってしまうのではないか、そんな感想を持ちました。